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家族葬と直葬②

直葬のお話の続きです。

4~5年前までは家族葬が主流だったのに、

最近は直葬か通夜を省力する「一日葬」を選ぶ人が増えているそうです。

なぜ、増えているのか。

その原因はいくつか挙げられますが、

まず何といっても費用の安さ。

通常の葬儀の場合、地方によって差はあるものの

葬儀一式の費用に加え、通夜などの飲食接待費、寺への布施等々、

やはり200万円くらいはかかるとみておいた方がいいでしょう。

しかし、直葬だとせいぜい十数万円で済みます。

また、親が生前に、子の経済的な負担を案じて、

『自分の葬式にはお金をかけなくていいから』と

あらかじめ話している人も多いといいます。

そして、もう一つの理由は、

「孤独死について」でも書いたように、社会との繋がりの希薄さ。

定年後、会社関係の人達との付き合いも疎遠になり

田舎の方はまだしも、殆んど近所付き合いも無くなってしまっている。

又、本人が認知症だった場合、記憶があいまいになっていると

いざ葬儀となっても子供は生前の親が誰と親しかったのかわからなかったり、

特別養護老人ホームなどの施設に入って、

長く住み慣れた地域を離れてしまうと、いよいよ孤立してしまう。

そんな状態で葬儀を行っても、来てくれる人は数えるほど、という

寂しい葬儀になります。

こうなった社会的背景の一つに死亡年齢の上昇があげられます。

超高齢化社会となった今、80歳を超えて亡くなる人の割合は

2000年は44%だったのに対し、2017年には67%に達し、

90歳以上で亡くなる人の割合も27%となっているそうです。

 

孤立する高齢者がますます増えているのと同時に、

結婚しないという選択をする若い世代も増え、

親族との繋がりも無くなっていき、

数人しか残っていない遺族だけの葬儀なら、

家族だけで故人と一晩を過ごし

派手な葬儀はやめて、火葬だけでいいと思うのは必然のことです。

これからは直葬が主流になっていくことが予想されます。

 

そんな中、自分の葬儀を自分でプランニングできる「生前契約」

をする人も増えています。

死後の手続きや葬儀の手続きを本人や遺族に変わって行う

NPO法人の団体があり、

そこで会員になって、自分の希望に沿った葬儀をあらかじめ

決めておけるというものです。

葬儀だけではなく、遺品整理や部屋の片づけ、

公共料金の解約、精算、など煩雑な手続きも請け負ってくれます。

ある人は、自分の好きな海に散骨してほしいと願い、

ある人はお気に入りのドレスで送って欲しいと願い、

好きな音楽をかけて葬儀をして欲しいと願う。

人それぞれ自分にとっての理想の葬儀というものが

あるのではないでしょうか。

 

また生前契約を利用する人は高齢者だけではなく、

40代50代の子供が海外に在住していたり遠方に住んでいるために

すぐに駆けつけられない事情を考えて契約したり、

早めに終活を考えている中高年の人などもいます。

 

但し、費用は、火葬だけの直葬とは違って、

オプション料金などがかかりいくらか高くなりますが、

自分の希望に沿った葬儀をしてもらい、

死後に子供や周りの人に迷惑をかけたくない、という人には

理想的なシステムだと思います。

 

直葬にしろ一日葬にしろ、生前契約にしろ

やはり一番大事なことは、

元気なうちに自分がどんな風に最後を迎えたいのか

どんな葬儀をしてほしいのか、お墓はどうするのか、

遺品は誰に何を遺すのか、そういう大事なことを

遺族が困ることのないようにあらかじめ決めておくこと。

そして、生前契約をするのがためらわれる人は

せめて、書き残して置くと良いのではないかと思います。

 

その手助けに少しでもなれば、という思いで

私はファシリテーターとして「マンダラエンディングノート」

のワークショップを毎月行っています。

自分の最後を考えるということは

これからの生き方を考えることにもなります。

誰が言った言葉なのか記憶が定かではありませんが、

「人が生まれる時は泣いて生まれるけれど、周りは笑顔。
でも自分が死ぬときは笑いながら死んで、
周りは泣いてもらえるようなそんな死に方をしたい。」

私もそんな最後にしたいと思います。

 

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