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高次脳機能障害とは。

私はシニアライフカウンセラーということもあり、

終活は勿論、高齢者の医療・介護・看取り・墓・葬儀などなど

社会問題化している事柄に興味があるので

そういうニュースや情報を知識として取り入れています。

 

今日も、いくつかの興味深い記事を読みましたが、

その中に一つ感慨深いものがありました。

 

ある若い人が交通事故に遭ったものの、不当な裁判で

請求通りの賠償金がもらえないという記事でしたが、

その若い人の後遺症の一つに「高次脳機能障害」があったとのこと。

 

この「高次脳機能障害」とは、記事に書かれていたものを抜粋して説明すると、

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脳に外傷を負った人の中には一見普通に見えても記憶力や集中力が低下したり、
感情のコントロールができなくなって他人と協調することが難しくなったりする人がいる。
これは脳の重要な機能(高次機能)を司る組織が損傷を受けたことによって起こる障害とされ、
高次脳機能障害と呼ばれているものである。

一見すると普通に見えるため周囲の人は気がつきにくいが、
近年このような症例が確認されこの病気が注目されるようになった。
交通事故においてもこのような症例が多数見られ、
自賠責保険も補償の対象として認めるようになったのである。

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高次脳機能障害ときいて、すぐに父のことが連想されます。

実は私の父も交通事故に遭ってから、高次脳機能障害になりました。

この事故以降、父は坂道を転げ落ちるように

身体の機能が徐々に衰え、介護が必要となり、入退院を繰り返し

最後は殆ど寝たきりとなりました。

当初、私達家族は、この高次脳機能障害という病気の存在を知らなかった為

何となく今までとは違う、という父の様子に戸惑ったことが多々ありました。

事故に遭ったせいで、身体が思うように動かせなかったり

食事も自由に摂れなかったり、ただでさえ職人気質で偏屈な父のため

文句を言ったり怒ったりするのはそれまでもあったので理解できましたが、

それにしても言うことがちぐはぐだったり、異常な怒り方をしたり、

なんだか違うような気がする。。と思って調べたら

この高次脳機能障害という病名にたどり着きました。

最初担当していた医師も否定しませんでした。

しかし、私の父の場合は高齢ということもあり、

『高次脳機能障害なのか認知症なのか判断がつかない』という医師も居ました。

しかし、私達家族から見ると認知症ではないと思っていました。

事故に遭うまでは、まったく正常だったのですから。

 

しかし、当時はまだこの病気があまり知られておらず理解してもらうことは困難でした。

ある大きな総合病院では、父が暴れたと言って精神科病棟に転科させられました。

何度か様子を見に行きましたが、とても人間が生活できる場所とは思えず、
見るに堪えませんでした。

看護師不足の中、仕方のない部分もあるかもしれませんが

ベッドとベッドの間はかなり狭く、荷物やポータブルトイレなどが乱雑に置かれ、

すぐ目の前でお年寄りが排泄していたり、その横で他の人が食事をしていたり、

誰かがずっと意味不明な言葉を叫んでいたり、、、

そんな所に、一部の脳の障害はあるものの、

父がなぜこんな所に居ないといけないのかと思うといたたまれず、

腹立たしくて情けなくて、それと同時に怒りが込み上げてきました。

父も「こんな所には居たくない」と行くたびに私達に懇願していましたから、

即座にソーシャルワーカーに相談して転院の手続きをお願いしました。

また、介護施設でも同じようないわれのない仕打ちを受けました。

ある日突然、ヘルパーに暴言を吐いたと言われ、契約を解除されました。

どんな暴言を吐いたのかと聞いても全く答えてはもらえず、
一方的に追い出された形です。

病院の精神科行きの原因となった経緯も担当医師に聞きましたが

どんな風に暴れたのか聞いても答えてはくれませんでした。

納得できるはずもありませんが、どうしようもありませんでした。

仕方ありません。これが現実です。

そんな悔しい思いを何度も何度も味わいました。

今日の記事を見て、そんな父の介護をしていた時のことをふと思い出し、

“高次脳機能障害が段々認知されるようになり、

自賠責保険も保証の補償の対象として認めるようになった”

と知って安心すると共に、

私達のような思いをする人が少しでも減ってくれたらと願わずにはいられません。

 

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